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 金価格が上がる理由 アーカイブ

2008年04月08日

金価格の上昇率は年に20%以上

 金(ゴールド)に興味がある方は、よくご存知のことだと思います。

 下記サイトにアクセスし、金のヒストリカルトレンドをを見て下さい。

  http://nikkeihome.co.jp/gold/chart/chart_his.html


  このチャートを見ると、金(ゴールド)の値段は、2000年以降上昇に転じ、2007年10月15日には現物価格が3,000円/gを超えて28年ぶりの高値となっていることが分かります。

 このような状況で、誰でも次のような疑問を持つと思います。
1.金(ゴールド)の価格は、なぜ上がっているのでしょう?
2.金(ゴールド)価格の上昇は、いつまでつづくのでしょう?
3.金(ゴールド)の価格は、どこまで上昇するのでしょう?

 ここでは、金(ゴールド)の価格は、なぜ上がるのか?
について、順を追って分かりやすく説明していきます。

2008年04月09日

金の値段は30年周期で上昇する

 私のへたくそな文章で説明するよりも、私が尊敬する本間 裕氏が、このあたりの状況をうまく説明しているで紹介します。本間氏は投資顧問会社を経営している投資のプロで、国際的な見識と科学的・東洋学的な分析に基づく時代の観察・投資眼に定評がある方です。

本間 裕氏の著書「マネーの原点」(マルジュ社 2003年刊)から引用します。


ここから引用*****

 インフレの30年サイクルは有名だが、コインの歴史からもこのことは実証できる。過去2000年間のコインの歴史を尋ねると、ほぼ30年ごとに発行枚数が少なくなっている。つまり、金や銀価格の高騰により、金貨や銀貨を発行することが難しくなり、発行枚数の減少が起きている。その年のコインには希少性が出るために、価格が高くなっているのである。そして、現在起きている出来事も30年前とそっくりな状況と言えよう。1971年の「ニクソンショック」以降の出来事と、2001年の「ワールド・トレードセンター事件」以降の出来事に、きわめて高い類似性が見て取れるのである。

 1971年の12月に「スミソニアン体制」が発足した。ところが、翌年の6月にはその体制が崩壊し、金融の混乱が加速した。そして、1973年の初頭から「インフレ懸念の台頭」が起きたのだが、十月にはオイルショックにより、あっという間に「狂乱物価」になってしまったのである。当時の「トイレットペーパー騒動」は、いまだに人びとの記憶に残っているが、現在では考えられないような騒ぎだった。国民の多くが「トイレット・ペーパー」がなくなってしまうと思い、慌てて買いに走ったのである。

 このときに起きたことは、典型的な「ボトルネック・インフレ」だったようだ。ボトルネックとは、「ビンの首」を意味している。ビンの中に入っている液体が一度にこぼれないようにわざと細くしてあるのだが、このことは、満員の劇場を想像していただければいいかと思う。その劇場に「突然の火事」が起きたとしよう。その場合には、全員がいっせいに出口に殺到するのだが、出口が狭すぎて出られないのである。そして、このような状態が、金融の世界に起きた時に「ボトルネック・インフレ」が起きるようだ。

 一方、2001年9月以降起きていることは、その年末に「エンロン事件」、2002年の6月には「会計疑惑」というように、ほぼ同じようなサイクルで大事件が起きている。また、一次産品価格もほぼ同じような動きをしていることから考えると、30年前同様のボトルネック・インフレが始まるのではないかと考えている。

 現在の世の中には、史上最大規模のお金が存在する。そして、ほとんどの人が「お金さえあれば安心だ」と思っている。しかし、オイルショックのような事件が起きると、お金を持っていても物が手に入らなければ、お金が役に立たないことに気づく。このような「意識の変化」が、前述の「劇場の火事」に相当するのである。そして、慌ててお金を物に換えようと殺到したのが、30年前の「トイレット・ペーパー事件」の真相だった。しかも、現在のお金の量は、30年前に比べると桁違いに多くなっている。ところが、一次産品価格は当時に比べてほとんど変化していない。このことから分かることは、今度ボトルネック・インフレが起きれば、30年前の数倍の規模になるということであろう。

 過去30年間の歴史を見ると、1970年代は「世界的なインフレ」だった。そして、金や原油の価格は約20倍になった。ところが、1980年代は一転して株式や土地の時代になった。特に、日本においては、「土地バブル」と「株式バブル」が起き、国民全員が「土地神話」や「株神話」を信じ込んでしまった。また、当時は、「銀行の不倒神話」や「企業の終身雇用神話」も存在し、誰も日本の将来を疑う人がいなかったのである。十数年経った現在から考えられないことだが、バブルという熱狂の中では、人々は、「疑う」ということを忘れてしまうのかもしれない。

 *****ここまで


 金(ゴールド)の値段が30年周期で上がっていること、そして、30年前と同じようなことが今起きていることが分かります。ということは、我々は今30年に一度しかない大きなチャンスに遭遇しているということです。もう少し分かりやすく説明します。
 
 今、原油価格や金や銀などの貴金属だけでなく穀物などの価格がとてつもなく上がっていることをご存知だと思います。商品の価格を新聞で探してみてください。すぐに分かると思います。新聞を見ない人でも、ガソリンや灯油の値段が上がっていることは、よく知っていると思います。原油や金の値段が史上最高値を更新したことぐらいは知っていると思います。

 日経マネーのHPに掲載されている金価格のヒストリカル・チャートを見れば、
 下記URLから見ることができます。 
  
  http://nikkeihome.co.jp/gold/chart/chart_his.html


 このヒストリカルチャートを見れば、前回金(ゴールド)の値段がピークをつけたのは、1980年だということが分かります。今から28年前のことです。このチャートを見ても、30年周期で上がっていることが、容易に想像できると思います。


2008年04月10日

金価格が上昇している時代の背景

 金(ゴールド)の価格が上昇せざる得なくなった背景について説明します。我々が信じて疑うことのない資本主義の本質とお金の機能について知っておく必要があります。それを知らずに、いくら理由だけを知ったところで、将来の役に立つとは思えないからです。

 今現在が、どのような時代にあるのかを考えてみましょう!「投資」を前提に、時代の流れを考えると、キーワードは『金余り』の時代です。それでは、なぜ『金余り』の時代になったのかを考えてみましょう。お金には、交換、蓄積、増殖の3つの機能があります。ここで問題なのが増殖機能なのです。銀行にお金を預けておけば、利子がついて自然に増えるのですから、本来であれば、とても良い機能です。金本位制をとっていた時代には、金(ゴールド)という裏付けがなければ、お金の量を増やすことができませんでした。

 ところが、太平洋戦争後の1944年に、IMF体制を作った時に、金本位制を止めドルを基軸通貨とする制度にしました。この時には、ドルは金(ゴールド)と交換できる制度ですから、金(ゴールド)の裏付けがないと、やはりむやみやたらにお金の量を増やすことができませんでした。問題は、1971年にアメリカがベトナム戦争後の財政赤字のために、ドルと金(ゴールド)との交換を停止してしまったことです。ニクソンショックです。1971年を境に、ドルは何の根拠もない単なる紙切れになってしまいました。

 ドルというお金が成立する前提は、アメリカに対する信用だけなのです。今の国際通貨制度は、すべて各国家の信用の上に成り立っています。そのため、需要があれば、いくらでもお金の量を増やすことができるのです。紙幣を印刷すればいいだけですから。

 さらに、悪いことは重なります。資本主義真っ盛りの時代だったのです。資本家が労働者を使って「利潤」を追求するというのが、資本主義の目的です。つまり、「お金儲け」が正義なのですから、お金儲けのために誰もが頑張ることになります。その結果、お金がどんどん増えていくことになるのです。そして、ついには、お金の増殖機能がフルに働くことになっていきます。金本位制のように、お金の量を縛られることがないのですから、お金を増やすために、いろいろなしくみが考えられました。その代表が「デリバティブ」です。

 「デリバティブ」というのは、伝統的な金融取引から相場変動によるリスクを回避するために開発された金融商品です。先物取引もデリバティブです。商品や株の先物取引は、とても簡単ですし、鉱山や農場経営者にとって必要なデリバティブです。しかし、リスク分散が逆にリスクの拡散になってしまって大きな問題になったサブプライム・ローンなどのデリバティブ取引は、どう考えても異常です。
それでは、この「金余り」の時代に、どれほどお金の量が増えたのでしょうか?              我々は、生きていくために働き、その対価としてお金を手に入れ、生きていく上で必要な食べ物や衣類などを手に入れます。このような行為によって成り立っている経済を「実体経済」と言います。それに対して、預金、そして株、先物取引、FXなどの投資行為など、お金だけで市場が動き、利益や損失を生み出していく経済のことを「マネー経済」と言います。

 ニクソンショックの後、デリバティブ取引などによってお金が増殖した結果、「マネー経済」は、「実体経済」の100倍まで膨れ上がったと言われています。実際のところ、デリバティブ取引の実態を完全に把握することができないので、誰も確かな数字を言うことができないようです。金本位制の元では、「マネー経済」と「実体経済」の比率は、ほぼ1:1だったのですが、それが100:1にまで増殖してしまったという訳です。

 日本の国家予算の額は、一般会計と特別会計の総額は、重複している部分を差し引きすると約200兆円ぐらいです。この200兆円というのは、実体経済の金額として妥当な数字だと考えていいと思います。この金額を「マネー経済」のレベルで考えると、200兆円の100倍ならば2京円という天文学的な数字になってしまいます。日本経済は世界の10%を占めていると考えると、世界全体で20京円ぐらいのお金が、所有されていると考えられます。この数字は1年間の国家予算から想定してきた数字ですから、すでに蓄積されている部分もあると考えると、さらに大きな数字になると思います。それがどのくらいになるのか、まったく想像することができません。

 仮に20京円の10%のお金が動き回っているとすると2京円です。東京証券取引所の1日の売買代金は5兆円にも満たない額ですから、2京円の1%、200兆円が流れ込んできただけで、市場が一瞬でパニックを起こしてしまうことは、容易に想像できると思います。このように、もの凄い量のお金が、新たな利益を求めて世界中を動き回っています。お金がお金を生み出す時代なのですから、人類の有史以来これ以上「投資」に適した時代はないと言えるでしょう!

 我々一般庶民は、「実体経済」の中でノンビリと楽しく暮らすことができれば、これ以上幸せなことはありません。しかし、現実はサブプライム問題などによって、「マネー経済」が原因で原油や穀物などの商品の価格がじょぅしょうしたり為替が変動すれば、ガソリンや食物だけでなく生活必需品の価格が嫌でも影響を受けてしまいます。好むと好まざるにかかわらず我々庶民は、「マネー経済」の影響を受けて生活しなければならない環境におかれてしまいました。

2008年04月11日

金の値段が上がる7つの理由

 なぜ金(ゴールド)の値段が上がっているのでしょう?

 金に関する専門家や評論家の方たちが、金の値上がりしている理由として上げているのは、だいたい次のようなものだと思います。

1.原油高とインフレ懸念
2.サブプライム問題
3.ドルからユーロ、そして金へのマネーの流れ
4.有事の金
5.中国、インド経済の台頭
6.中央銀行の金購入
7.年金基金の参入

 これらの要因はいずれも一過性ではなく構造的な要因ばかりです。
それが 日替わりメニューのように日々の金(ゴールド)の値段に影響を与えているために、持続性のある長期上昇トレンドになっているのは事実です。

 これらの7つの理由について、もう少し詳しく説明したいと考えています。
そして、最も本質的な要因である『お金に対する信用がなくなったこと』について考えてみたいと思っています。

2008年04月15日

金価格が上がっている7つの理由-パート1

 金価格が上がっている七つの理由のうちの2つについて説明します。
まず、原油高とインフレ懸念について、そして、昨年半ばぐらいから話題になっているサブプライムもんだいについて説明します。

1.原油高とインフレ懸念

 70年代に2度のオイルショック後のインフレで金価格は4倍に急騰した歴史があります。そこで金はインフレに強い資産と言われるようになりました。今回も原油などの天然資源高騰が進行する中で、金が買われているのです。更に、オイルマネーが分散投資の一環として金を購入する動きも見られます。


2.サブプライム問題

 米国の低所得者向け住宅ローンの焦げ付き問題が世界的な信用不安を招いた結果、そのモノ自体に価値のある実物資産に一部シフトする動きが金への資金流入となって表れています。日本でも金購入理由調査で第一位(50.7%)が“金は紙くずにならない実物資産”という理由になっています。おいしそうな儲け話は警戒し、まずは資産の目減りを防ぐという今の投資家心理がはっきり表れていると言えましょう。ちなみに“価格上昇期待”という理由は第五位に留まっています。リターン(儲け)よりリスクヘッジ(資産保全)という流れが今回の金買いの最大の特徴なのです。

2008年04月16日

金価格が上がっている7つの理由-パート2

 金価格が上がっている理由-パート2は、ドル資産からの逃避と有事の金について説明します。


3.ドル資産からの逃避(ドルからユーロ、そして金へのマネーの流れ)

 米経済は一見羽振りが良いのですが、実は台所は赤字で火の車です。政府、個人の抱える借金、そして外国からの借金が双子の赤字と呼ばれ、その返済をどうするのか心配されています。そこで、ドルの将来に不安を感じたマネーはユーロへシフトして、ユーロは対円で最高値をつけています。

 世界の投資家は資産の多くを米ドルで保有してきたのですが、いまや”ドル離れ“現象が顕著となり、その受け皿としてユーロそして金が浮上しているのです。金はドルの代替通貨として特に無国籍ゆえに、欧米の経済圏の傘下に入ることに抵抗を感じる中東、ロシア、中国などで選好される傾向があります。


4.有事の金

 ブッシュ政権がイラン空爆検討中などと報じられ、イラン大統領はイスラエルを地図から抹消するなどと挑発的言動を繰り返し、イラン情勢は一触即発の状況です。それにイラクやアルカイダのテロなどが懸念されるような事態になると、最後に頼りになるのは金だという考えが強まります。

 1980年の史上最高値850ドルも、イラン革命、テヘランの米大使館人質占拠事件などイラン情勢緊迫化のなかでオイルショックによるインフレが進行した結果、起こりました。

 中東の火薬庫と言われる地域での政情不安は、トルコのクルド人問題からパキスタンにまで拡がり、地政学的リスクが高まると、そのヘッジとして金が買われます。

2008年04月17日

金価格が挙がっている理由-パート3

 金価格が上がっている理由-パート3は、中国、インドの台頭、中央銀行の金購入、そして、年金基金の参入について説明します。


5.中国、インド経済の台頭

 人口10億以上を抱える両国の巨大な購買力を背景に、今回は、銀、銅、亜鉛などメタル全般が買われています。特に、両国とも文化的に金大好きのお国柄なので、7~9%の経済成長とともに金需要が急増しています。中国は外貨準備も日本を抜き世界一に膨れ上がり、その一部を金での運用を始めたようです。また、中国では四大商業銀行中心に民間の金解禁が今年始まった段階です。


6.中央銀行の金購入

 90年代にはドル黄金期の中で欧州中央銀行の金売却が金価格を押し下げました。ところが、2001年9月11日米同時多発テロを境に、ドル不安が強まる中、対外準備資産として金を逆に購入する動きが出てきています。特に、膨大な外貨準備を保有するに至ったアジア中東諸国の、外貨準備の中での金のシェアーが僅か1%程度なのです。(欧米諸国は40%前後 金を保有しています。)


 7.年金基金の参入

 金現物を購入し、有価証券を発行して上場する形式の新商品・金ETFが開発され、欧米の年金基金が長期保有を前提に金への分散運用を開始しました。既に、その購入総量は800トンを超え、中国の年間金需要の3年分近い金の現物が長期保有され大手銀行金庫に保管されています。

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